DX Strategy

デジタルで創る、アパレルの未来

デジタルで創る、アパレルの未来
デジタル技術とデータ活用で、
新たな価値創造へ

DX NEWS

トップメッセージデジタル変革を通じた
サステナビリティ経営の実現に向けて

当社は、「サステナビリティ経営の推進」に取り組む中で、「業務のデジタル化の加速」および「デジタル技術の営業への実装」を重要課題(マテリアリティ)の一つに位置付けています。
「業務のデジタル化」については、オープン系の基幹システムをベースに、クラウド型のアプリケーションを組み合わせ、業務プロセスのデジタル化、ペーパレス化を推進してまいりました。
また「デジタル技術の営業現場への実装」については、プロモーションやマーケティングにAI技術を活用するとともに、データ分析や組織横断的なコミュニケーション手段として、グループウェアの活用を進めております。
DXの推進は単に業務効率化の手段にとどまらず、人的資本を拡充していく上でも重要であり、全社を挙げて永続的に取り組んでまいります。

タキヒヨー株式会社 代表取締役 社長執行役員 滝 一夫

タキヒヨー株式会社 代表取締役 社長執行役員
滝 一夫

タキヒヨー株式会社
代表取締役 社長執行役員
滝 一夫

基本方針

デジタル技術活用による新たな価値創造

デジタル技術が急速に進化し、アパレル業界においてもECが販売チャネルとしてシェアを拡大するなど、市場環境が変化する中で、新たなデジタルテクノロジーを企画、生産、販売、物流、事業マネジメントなどのあらゆる局面においてプロアクティブに取り入れていくことは、業務プロセス全体の生産性向上にとどまらず、企画精度の向上や、サプライチェーン全体の効率化、サステナビリティの強化にも寄与します。こうした取り組みは、非価格競争力の飛躍的な向上にもつながると認識しております。

DX戦略と取り組み

当社のDX戦略は、「基幹システムとクラウドサービスの連携」、「業務プロセス改⾰」、「デジタルサービス展開」の3つの柱を中心に展開しています。

基幹システムとクラウドサービスの連携

基幹システムとクラウドサービスの連携

基幹システムを中心に、クラウドサービスとの戦略的連携を推進しています。この取り組みにより、以下の成果を実現しています。

  • サプライチェーンの可視化:船積みから通関までの情報を一元管理し、業務効率を大幅に向上
  • 通関業務のクラウド化:通関システムのクラウド移行により業務プロセスを最適化
  • 税関データ連携:輸入通関許可情報の迅速な取り込みによる処理時間の短縮
  • データ分析基盤構築:クラウド上に分析環境を整備し、基幹システムデータを活用した高度な分析を実現
  • 経営判断の高度化:重要データのリアルタイム可視化により、迅速かつ的確な意思決定をサポート

業務プロセス改革

                               

当社は、クラウドをベースとしたワークフローの技術を業務プロセスに導入することにより、業務の効率化とペーパレス化を推進し、時間と場所にとらわれない働き方の実現に取り組んでいます。また通関やフォワーダーとデータを直接的に連携させることにより、業務スピードの向上を図っています。今後は、トレーサビリティの確保に向け、海外の委託工場や原材料調達先とのデータ連携強化にも注力します。

業務プロセス改革KPI

  • ペーパーレス化率:80%
  • 自動化による時間削減率:40%

デジタルサービス展開

EC事業においては、パーソナライズ機能の強化やレコメンドの導入により、お客さま一人ひとりに最適な商品提案を実現します。また、実店舗とオンラインの融合を進め、シームレスな購買体験を提供します。顧客データの活用においては、購買履歴や行動データの分析により、より精度の高いマーケティング施策を展開します。

デジタルサービス展開KPI

  • EC売上高成長率:前年比120%
  • データ分析による需要予測精度:85%

DX人材の育成

リスキリング

DXの推進においては、社員一人ひとりがデジタル技術に関心を深め、日々の業務の中で、常にデジタルを活用した業務改革に向けた意欲を持ち続けることが必要です。
当社はこうした意識とスキルを高めていくことを目的に、オンデマンド学習プラットフォームを導入しています。今後は、習得目標を設定し受講を後押しするとともに、営業現場における生成AIの活用方法、ノーコードツールによるデータ分析や情報共有方法などについて、ハンズオン型の社内セミナーの頻度も高めていきます。

リスキリングKPI

  • 2027年度の組織全体の総学習時間:2500時間

推進体制

全社横断的な「DX推進チーム」を母体として、情報共有と課題設定、進捗確認を繰り返し、スピーディなアウトカムにつなげる取り組みを行っています。定例会議にはメインベンダーも参画し、最新のテクノロジーに関する知見の取り込みや、デジタルサービスを導入しています。

チームオーナー
  • DX戦略全体の統括責任
  • 全体方針の決定から取締役会・経営会議への報告まで包括的なマネジメント
DXコーディネーター
  • 各施策の進捗管理や部門間の調整
  • 現場の課題やニーズを迅速に把握し実効性の高い実行計画を立案・推進
DX推進リーダー
  • 各セクションとの緊密な連携のもと具体的な施策を実行
  • 現場の実情を熟知したリーダーたちが実務レベルでの変革を推進
外部パートナーとの連携

外部パートナーとの強力なパートナーシップにより、専門的な知見とサポート体制を確保し、技術支援とプロジェクトアドバイスを通じた、DX施策の確実な実行を図っています。

進捗管理

定例進捗会議を通じて、各施策の進捗状況を確認し、課題の早期発見と解決を図っています。この会議体では、現場の声を反映した計画の修正や追加施策の検討を行い、着実なDX推進を実現しています。

セキュリティ対策

当社は、DX推進における情報セキュリティの重要性を認識し、「安全・安心なデジタル環境の実現」を目指します。お客さまの大切な情報を守り、事業を安定的に継続するため、包括的なセキュリティ対策を実施しています。

セキュリティ管理体制

サイバーセキュリティ対策として、最新のEDRおよびMDRを導入し24時間365日監視体制を敷くとともに、データおよびプログラムのクラウド上でのバックアップなどの仕組みを構築しています。またインシデント発生時の対応体制について、システム部門が初動対応に当たり、会議体を設置するとともに、迅速な原因解明と復旧に全力を挙げて取り組めるよう、エスカレーション(報告と指揮・命令)ルールの明確化と主要ベンダーとの連携体制を文書化し、定期的な実地訓練を行っています。

セキュリティ管理体制
システムセキュリティ

クラウド環境におけるセキュリティ確保のため、高度なセキュリティ機能を活用しています。データの暗号化、厳格なアクセス制御、多要素認証の導入により、情報資産を確実に保護しています。

ネットワークセキュリティ

社内ネットワークは、最新のファイアウォールと不正アクセス検知システムにより保護されています。リモートワーク環境においても、安全な通信を確保し、場所を問わず安全な業務遂行を可能にしています。

運用管理

アクセス権限の定期的な見直し、システムログの監視、セキュリティパッチの適用など、日々の運用管理を徹底しています。定期的なセキュリティ監査により、対策の有効性を確認し、必要な改善を行っています。

人材育成

全従業員を対象としたセキュリティ研修を年数回実施し、セキュリティ意識の向上を図っています。
また、eラーニングシステムを活用した継続的な教育により、人的要因によるセキュリティリスクの低減に努めています。

インシデント対応

緊急時の対応

セキュリティインシデント発生時には、直ちに初動対応チームが編成され、影響範囲の特定と被害の最小化に努めます。経営陣への報告、関係機関との連携、お客さまへの適切な情報開示を含む、包括的な対応体制を整備しています。

事業継続性の確保

重要システムのバックアップ、代替手段の確保など、事業継続計画(BCP)に基づく対策を実施しています。定期的な訓練を通じて、緊急時対応の実効性を高めています。

今後の取り組み

デジタル化の進展に伴い、より高度なセキュリティ対策の必要性が増しています。今後はAI技術を利用した攻撃や新たなサイバー脅威への対応を進めてまいります。また、国際セキュリティ認証の取得を目指すとともに、クラウドセキュリティの一層の強化と、専門人材の育成にも注力してまいります。